Crack! Clash! Clap! #2~疲労困憊ね~
『派手にいくぜ~~!!』
「とは言ったが、やりすぎた~~~!!!」
「あそこにいたアマルジャ族、ほとんど出てきたんじゃないかい!?」
「わかってるから、走れ~~~!!!」
私は、パーティーを組んでいるトゥーグロナと一緒にアマルジャ族に追いかけれていた。
なんでこんなことになっているかというと、アマルジャ族が関与していると思われえる誘拐事件の調査で、手掛かりを求めてアマルジャ族の陣地に潜入する仲間の援護、つまりは陽動である。
「でもでもでも!これはまずい!これはまずい~!」
「さっきから何言ってんだい?アレックス君は、そんなキャラじゃ無かったろうに。」
「うるさい!こっちも焦ってるんです!さっきからずっとおんなじこと言ってるし、キャラもぶれてるけど、そんなことはどうでもいい!走るんです~~!」
「あばっ」
こけた。こけました!
「...もう無理。走れない。」
そして、折れた。
「ちょっ!?アレックス君!......あ~~、まだ追いかけてきてるよ!まったく〜!」
「おっ!...これは楽ちんだな~。」
「あんたね~。ここに置いてくよ!」
「すいません。担いでもらって、感謝しています。」
「いや~。ララフェルで良かったよ。これがDjだったら無理だからね。......しかし~、この感触は...?」
「うひゃ~!ちょ、揉むな!変態!」
「えっ!?アレックス…くん?」
「ふぅ。どうやらまいたみたいだね〜。あとはあっちがうまくやってくれることを祈るばかりだね〜。」
「おい。いつまでオレ様の胸を揉んでいる。」
「えっ!?あははは、そんなつもりはなかったんだけど…それより元に戻ったね、アレックス君。」
「落ち着きを取り戻した。オレは自分が情けない。」
「え〜と、それでどうゆうことなのかな?」
「仕方ない。......はじめまして、トゥーグロナさん。ワタクシ、アルル・アルと申します。まだまだ冒険者になって日が浅いですが、精一杯がんばります。これからよろしくお願いしますね。」
「気持ち悪いね。」
「はったおすぞ!」
「なんでまた男のふりなんかを?」
「冒険者になるまででいろいろあって、偽名を使うのが丁度良いと考えたんだよ。それで、オレの好きな英雄譚に出てきてる人物の名前を名乗っているわけだ。」
「ふ〜ん。……もしかして、トトレイ君とは、そういう仲なのかい?」
「いいや。そもそも、女だって言ってないしな。」
「そうなのかい?面白そうだったのに、残念だよ。」
「おもしろがるんじゃない。ただ、オレに隠し事があるのはわかってるみたいだがな。」
「ほほ〜。」
「変なこと言うんじゃないぞ。」
「それは約束できない!」
「胸を張って言うんじゃない。はぁ、まぁいい。アマルジャ族はまけたみたいだし、少し休んでから帰るとするか。」
「アレックス君は、ほとんど私に抱えられてたじゃないか。でも、休憩するんなら、他にも気になることを聞いておこうかね〜。」
はぁ、走った方が疲れなかったかも…
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