私たちの物語 #24~タムタラの墓所~
「それでDjは、『タムタラの墓所』ってとこには行ったことあるのかい?」
「ん?いや、近くを通り過ぎたことがあるくらいで、入ったことはないな。特別、墓所に用のある人も入ってないしな。」
「じゃ、誰もどんなところかわかんないってことかね...。」
「なんだ?トゥーグロナは、案外怖がりなのか?」
「アレックス、誰だって苦手なものはあるだろ?それと、その悪そうな顔止めなよ。」
「なに!?そんな顔になってたのか…。」
「無自覚だったんだ。」
そこからトトレイとアレックスの談笑が始まった。
「あれ?私のことについてじゃなかったのかい?」
「なんというか、ララフェル組は和むね。」
「そうじゃない。Dj、そうじゃないよ!私の話題がなくなっちゃったよ!?あと、怖がりじゃなくて、単に墓所に入るのに何も知らないのはいかがなものかと思ってるだけだよ。」
「そこは、何かあれば担当の隊士が教えてくれるんじゃないか?最悪、危険な集団の排除って以来なわけなんだし、墓荒らしをしなければいいだろ。」
「そうかい。…それもそうだね。」
「そろそろ『タムタラの墓所』に着くぞ。」
「こんなに近いのかい?これは確かに問題だね。」
「ここに危険な集団がいると思うとゾッとします。」
「ま、オレらがどうにかするんだから、大丈夫さ。」
「アレックス、自信があるのはいいことだけど、慢心はいけないよ。」
「わかってるよ。」
「おや。また会ったな。君たちも『タムタラの墓所』に用がありそうだな。この前は先を越されたが、今回は負けないぞ!お互い頑張ろうな。」
「ああ、そうだな。」
「おい、あの爺さん。サスタシャ浸食洞にもいなかったか?元気だな。」
「だいぶ辛そうだけどね。でも、それだけ魅力を感じてるんだろうね。僕もそういう何かを見つけたいよ。」
「冒険者がそれなんじゃないのか?」
「う~ん。今はちょっと微妙かな?」
「へぇ~。」
「あんたがここの担当の隊士さん?ミューヌから依頼について聞いてきたんだけど。」
「はい。そうです。それでは早速、今回の依頼について説明させていただきます。依頼は、カルト集団『最後の群民』の掃討です。奴らは終末思想の危険な集団でして、衛星ダラガブを救世神と崇拝し、その降臨んいよって世界の救済を信じていました。しかし、先の霊災で衛星ダラガブが砕けたことを知り、人々が救世神の降臨を邪魔したとして、なんと復讐に出たのです。この墓所に侵入したという者たちも、よからぬことを企てているに違いありません。どうか、よろしくお願いします。」
「予想以上に危険な集団みたいですね。今回の依頼の相手は。」
「そうだね~。これはしっかりと気を付けていかないとね。」
「ふん。全員、ぶっ飛ばしてやるぜ。」
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