私たちの物語 #7~チョコボの脚と猫の手と~
ウォーレン牢獄の事件から少し経った。特にその後について聞いてはいないが、グリダニアに大きな問題も発生してないことからすると、儀式は滞りなく終わったのだろう。
今日はミューヌからの依頼だ。
中央森林にあるベントブランチ牧場が人手不足だということだ。
ベントブランチ牧場。ここはチョコボを育てている牧場らしく、チョコボ独特の臭いが漂っている。
牧場主のケーシャからは雑用から冒険者向きの仕事までいろいろと頼まれた。
地味だがグリダニアにとって重要な拠点の主からの仕事だ。今後の役に立つだろうし、そうでなくともそこまで大変でない仕事でそれなりの報酬がもらえるのだから、いい仕事だ。
ベントブランチ牧場の近くにはキキルン族が住んでいて、少々手癖が悪いらしい。
この間は盗みに入ったらしいが見つかってしまい、逃げる際にチョコボの卵を割ったらしい。あっちに警戒させる意味でキキルン族の撃退も行った。
しかし、今回はどうも様子が違うようだ。
牧場周辺を見張っている双蛇党隊士から不審な人影を見たということで、人影を見かけた場所の調査を行った。すると、焚火の後とローズウッドの種油の入った袋を見つけた。
牧場がすぐそばにあるというのに野宿とはいかにも怪しい。というわけで、周辺の隊士たちに警戒を強めるように伝令が出された。
不審者騒動はこの間のウォーレン牢獄での一件で忘れてしまっていたが、まだ解決したわけではなかった。それに、あそこで見た魔導師も気になる。
仕事は順調に進んではいるが、グリダニアにせまる大きな問題は何一つ解決していないようだ。私一人の頑張りでどうにかなるなんてことは思っていないが、関わった者として虚しさを感じずにはいられないものだ。
しかし、できることは限られている。
ただ進むだけだ。
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