私たちの物語 #46~謀り〜
「ミンフィリア、この前のことで進展があったんだって?」
「ええ、ウグストが近く、アマルジャ族との商談があることを吐いたわ。不滅隊は、これを叩くみたいよ。そこで、あなたたちには、暁の血盟の代表としてそこに参加してほしいの。」
「オレたちでいいのか?トゥーグロナは別だが、オレたちは新参者だぜ?」
「そうね。でも、サンクレッドが『俺の出番も残しておいてくれ』って、言うくらいだから、あなたたちは信用に足る仲間だわ。不滅隊は、もうキャンプ・ドライボーンで待機しているわ。準備ができたら、向かってちょうだい。……商談とはいえ、好戦的なアマルジャ族が無抵抗で投降なんてことはないと思うわ。気をつけて。」
「不滅隊の待機場所はここで合ってるのかな?」
「ん。暁の血盟からの協力者か?」
「そうです。今回はよろしくお願いします。」
「それで、どういう作戦なんだ?」
「ウグストが予定通り、アマルジャ族との商談に向かい、商談が始まったところを抑える。強引な手も辞さない。」
「なるほどね。わかりやすくて、良いじゃないか。」
「場所はここから北にある、見えざる都だ。」
「商談が始まったな。取り囲め〜!」
「僕たちも行きましょう!」
「何事なるか。」
「随分余裕そうだな……おい、なんか嫌な予感がするんだが?」
「あ〜、これはアマルジャ族がどんどん増えてるね〜。」
「くくく…!ひゃはは!」
「作戦を伝える相手を間違えましたね。」
不滅隊士の一人が、ニヤつきながら言葉を発した。
「俺が、今まで不滅隊の警備をかい潜って来れたと思う?」
「もちろん、俺が伝えてたからですよ。ラウバーン様の指示をね。警備の情報を知ってれば、簡単なことだ。」
「馬鹿な奴らだぜ。さて、それじゃ、全員ついてきてもらおうか?」
「総員、戦闘態勢だ!」
「アマルジャ族の皆さん、よろしくお願いしますよ。ひゃひゃひゃ。」
「くそ、どんだけいるんだよ!」
こちらは奇襲のためと、商談という前提で数が少ない。
多勢に無勢だった。
「ぐぁ…!」
「トゥーグロナ!」
「やってしまったね〜。ごめんよ、みんな。」
「くそっ!」
「やっとか。全員、ついてきてもらうぜ。わかるよな?」
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