私たちの物語 #5~その手に持つは、...~
この前の不審者捜索から、いくつか双蛇党から依頼を受けるようになった。
内容は主に双蛇党内で手が回らない仕事の手伝いなどだが、それほど難しくもない。
それとグリダニアを拠点としている幻術士ギルドからの依頼も同時に受けるようになった。戦闘を行う双蛇党と癒し手の幻術士、当然の繋がりだ。忙しくはなるが、以来の内容はそう変わらない。なにより、食い扶持が増えるのはいいことだ。
今日は、バノック練兵場の教官であるガルフリッドからの依頼だ。
なんでも、魂還の儀式とやら行われているようだが、そこに魔物が現れ、同時にイクサル族も襲撃してきて、双蛇党だけでの対応ができないようだ。
早速、儀式が行われていたウォーレン牢獄へと向かうとしよう。
ウォーレン牢獄について隊士から状況を聞くと、どうやらまだ隊士や道士が取り残されているようだ。まずは救出に向かって欲しいらしい。
ウォーレン牢獄には、入り口付近で魔物に襲われ動けなくなった隊士や動揺している道士などが数人取り残されていた。ひとまず、魔物もそれほど数はいないようであるので引き返すように指示を出したが、どうやら同士が1人奥に取り残されているらしい。
「大丈夫か。」
「ええ、なんとか。助かりました。」
儀式を行っていたらしい場所で道士を見つけた。
「よし、一旦退くぞ。立てるか?......なんだ!」
道士を引き連れ撤退しようとしたとき、急に何か大きなものが動くような音がした。
「ゴーレム!こいつが儀式を襲った魔物なのか!?」
ゴーレムが襲ってきた理由はわからないが、倒さなければ退けそうもない。
「やるしかない!」
ゴーレムは思ったよりも大したことはなかった。
「誰だ!」
黒い装束の人影が見えた気がしたが...あいつがゴーレムを?
「お~い!」
思案しているところに、前日の不審者捜索で出会った二人組、イダとパパリモがやってきた。
「ちっ、取り逃がしたか!」
どうやら、人影は気のせいではないらしい。パパリモたちは奴を追っているのだろうか?
「やあ、また会ったね!チョーシはどうかな?」
イダはなんだか暢気なものだ。
「ああ、ゴーレムが出てきたんだが、何とかなったよ。」
「それで...」
なんだ。また、あの眩暈が...
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