私たちの物語 #4~賢者とクリスタル~
「エーテルにでも酔ったかい?急に倒れこんで、びっくりしたよ。」
ララフェル族の男だ。
...また、気を失っていたのか。だったら、あれは何だったのだろうか。
巨大なクリスタル、光のクリスタル、ハイデリン...
「ダイジョブ?」
何やら調べていたヒューラン族の女が声をかけてきた。
この人たちは何事も無いようにしているが、さっき見たものは何だったのだろうか...
「さっきの大きなクリスタルは何だと思う?心当たりはある?」
「大きなクリスタル?えーっと、何の話?」
見えていたのは私だけ...なんで私にだけ見えるんだろうか...
「それじゃ、僕たちはここまでだ。」
どうやら2人組の調査は終わったみたいだ。そのほとんどララフェルの男がやっていたが...
「剣を練兵場の人に届ければ、何かわかるかもしれないよ。んじゃね。」
それもそうだ。不審者は見つからなかったが、とりあえず手掛かりらしきものは見つけたのだから、届けてみるか。
二人組はなんだか騒いでいる。
「なんだか羨ましいな...」
気づけば、そんなことを口走っていた。
「おお、よく戻ったな。なにやら魔物と戦闘になったと聞いたが、無事で何よりだ。」
「それで、不審者についてはわかったか?」
私は切株に刺さっていた剣とイクサル族の死体について話した。
「この剣は確かにイクサル族のものだ。祭事に使われる宝剣なところを見ると、何かしらの儀式を画策しているのは確かだろう。」
「しかし、警戒の厳しい中央森林まで奴らが出てくることは珍しい。一体、何を企んでいるんだ。」
「そういえば、怪しげな2人組を見かけたんだ。ララフェル族の男とヒューラン族の女なんだけど。」
「ああ、その2人ならパパリモとイダという賢者だ。怪しい見た目だが、不審者ではないから安心しろ。神勇隊や鬼哭隊に協力してもらってるんだ。」
賢者...。パパリモはともかく、イダにはそんな雰囲気を感じなかったが...実はすごい奴なのだろうか?
「Dj Ryok、協力に感謝する。お前のような冒険者がグリダニアに訪れたことを嬉しく思う。これからもよろしく頼む。」
ふう、初仕事としては上々だろう。今日は疲れた。もう休もう。
「光のクリスタルを集めろか...」
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